日頃より、SAKATAYA1793を御愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。
新型コロナウイルスの影響を受けられている皆様方に心からお見舞い申し上げます。
ご自宅でお菓子と向き合うひととき、お菓子を通して季節のうつろいを感じていただき、少しでも心穏やかな時間をお過ごしいただけますよう願っております。
立冬を過ぎますと朝晩の冷え込みも一段と増し、降っては止み、また降り出す冷たい雨と風が東京にも少しずつ冬を運んで来ます。
※今年は11月8日が立冬です。
みなさんのご家庭では、既にストーブやこたつは用意されましたでしょうか? 昔は、こたつや火鉢に火を入れる日に、必ず食べるもちがありました。
御厳重・御亥猪(おげんちょ)・おなり切りともいわれる「亥の子もち」は、平安時代より続く旧暦十月の亥の日、亥の刻(午後九時)に無病息災を願って子孫繁栄を祈る行事で、また亥が猪(ゐ)に通じるところから、子だくさんであるイノシシにあやかって、安産を願うことにもつながっています。
もともとは田の神様を迎えて送る農耕神の風習に基づく農村行事、いわば収穫祭に起源するといわれます。武家社会では鎌倉時代から儀式化されてきましたが、室町時代末期より一般化されました。
江戸時代には、亥の日に「亥の子といえばもちをつく―」と子どもたちが歌い遊んだそうです。現在では、京都の護王神社で毎年11月1日に「亥の子祭」が開催され、さながら王朝絵巻の一こまのようです。
また茶道でも「炉開き」として形を変えて残っています。茶道の正月は「炉開き」をする11月です。夏の風炉から炉を仕切って、炉縁を入れて炉に変えます。このときに茶壺で長く熟成した新茶を初めて石臼でひき、開炉の儀を行いますが、その際に使われるお菓子が「亥の子もち」です。
初めは小豆、大豆(きな粉)、ゴマ、木の実、果実などから作られていたそうですが、平安時代以降は赤(小豆)と黒(ゴマ)、白(アワ)の三種類のもちになり、一の亥の日にはキク、二の亥の日はモミジ、三の亥の日はギンナンが添えられました。
時代とともに「亥の子もち」も変わっていき、さまざまな素材、色、形が見られますが、総じて丸く小さいもちであったようです。ことしは11月13日が旧暦の亥の日に当たります。熱いお茶と亥の子もちでお祝いしてみませんか。

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季節の和菓子
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